季節ごとの見どころ
丸山千枚田は、四季を通じてその美しさが変わります。
水を張る春、稲が夏の風に揺れる夏、黄金色に輝く秋、そして雪に包まれたり、石垣の美しさが際立つ冬。
一番困る質問が「いつ見に行くと一番いいですか?」
いつでも美しいですよ・・・・そう答えるしかない美しさが丸山千枚田にあります。
春、水を張る準備で忙しくなる丸山千枚田。
寒い時期に重労働の畦そりをおこない、準備を整えてきた。
米作りが今年も始まる・・・・そんな気ぜわしさの中、桜が咲き、山々が笑い始め、丸山千枚田の田は水で満たされる。
5月にはオーナーによる田植えの集いがおこなわれ、賑やかになる。
今年も田植えを楽しみに多くの人が訪れる。元気な顔が私たちにも力をくれる。
夏の作業は暑さとの戦い。
それでも水辺に住む昆虫やイモリにとってはエサも豊富で活発に動き回る。
稲の害虫も心配になるころ、虫送りがおこなわれ、丸山千枚田は幻想的な灯りに包まれます。この頃には、夜になると蛍も飛び交い淡い光を放ちます。
山々の向こうには入道雲。農作業の汗を拭うように風が心地よく駈け抜ける。
豊作を願って案山子が作られるのは夏休み。今年はどんな愉快な案山子たちが田を守ってくれるだろうか?!
稲の小さな花が咲き、夏の暑さはピークになる。稲の頭が垂れ始めるまで、暑さと戦いながら草刈りがおこなわれ、収穫まであと少し。
収穫を迎える秋。
まだ暑さの残る田んぼで稲刈りの作業が始まります。
昔ながらの手刈りによる稲刈りは、オーナーの皆さん一人一人の地道な作業で進められていきます。
汗が吹き出し、腰にくる重労働ですが、終わったあとの清々しさは、なんとも言えない達成感と幸福感に包まれます。
秋が深まると、彼岸の頃には忘れずに彼岸花が一斉に咲き誇り、コスモスが秋風に揺れ、赤とんぼが飛び交います。そして丸山千枚田の畦の緑も少しづつ茶色に変わっていきます。
春の準備にかかる冬
温暖な熊野市でも山間部は寒さが厳しくなる冬。1年に2〜3度ほど丸山千枚田は雪化粧をすることがあります。
冬の期間は、石積みの修復作業や田植えのための田おこしや、畔そり作業などの重労働がおこなわれます。
凍てつく寒さの中始めた作業も30分もすれば汗が出て、着ていた服を1枚脱いで作業は続きます。
休憩の時にお日様があれば、嘘のように暖かく感じ、太陽の有り難みを感じます。
あっという間に水を張る春がやってきます。